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旧 演出照明/映像制御 / MileruntechBlog 2008~2011まで
映像と照明が作り出すセットデザイン


フォーラムでは、以前から紹介していますが、そろそろネタばらし。 カタリストで目指す演出として、この手の情報を解禁してもいいタイミング。

Obsucura Digitalの場合、その手法は映像よりな印象があるが、しかしここで実現している演出は、フランスのEasywebと同質だ。プロジェクションライティングにかなり近い位置にある。
比較すると、より照明的なアプローチをとるのが、United Visual Artistなのかもしれないが、いずれもオリジナリティーが高く、そして革新的である。しかし、そのベースメントはやはり映像コンテンツにあると思う。しかも、デジタルコンテンツを使ったComputer aided Projectionというスタイルは共通。 UVAはLEDを多様するため、照明的な印象が強くなるが、デジタルコンテンツを活用することでは、同じ部類にしてもいいだろう。

こういうデザインが、舞台以外のところにあり、いずれもカスタムテクノロジーによるものなのだが、これらを簡単に実現するとしたらカタリストは非常に有効なソフトになることは間違いない。
デジタルコンテンツを再生するだけや、エフェクトを使って映像を歪めるとか、ミックスすることが目的ではない。コンソールをつないでリモートするのが、すごいわけでもない。もっとクリエイティブであり、
舞台で使用されるメディアサーバーのような使い方ではない、もっと革新的な映像の使い方を、こういう演出に見る事ができる。

プロジェクションライティングに使用されたメディアサーバーの例では、パンドラスボックスがあるが、このソフトは登場した頃から、デジタルセットデザインをテーマにしていた故に、最初からこの新しい波の本流にあったということだ。

新しいムーブメントは常に見えないところから動き出す


いつの時代もまた、どの世界でもイノベーションを伴う新しいムーブメントは、最初は小さく、そして目立たない形で花を開き、そして多くの人が気づかないうちに広がりを見せていく。

やがてくるデジタル映像と照明がブレンドする演出に対し、早くに察知して動き出したものの、紆余曲折の末に、そのムーブメントに使用されるツールを販売する事業になってしまったのは、なんだか皮肉な結果だ。そして、結果的にはこの2年、その分野では成功を得る事もなく、もしかして自分の勘違いなのでは?と迷いもあったが、やはり世界中で最も先進的で、カッティングエッジな人たちの魅せる世界は、私のイメージ通りだし、これこそが長い間、求め続けていることの1つだと感じる。
動画は以前からフォーラムでも案内していたフランスのEasywebが手がける映像演出の例

すでにメディアサーバーというジャンルの製品が誕生して10年になり、多くのフィールドでその存在が認識され、そしてまた確かに使用されているが、こうした表面的な動きとは異なり、メディアサーバーというジャンルが生み出した新しいフィールド、そして演出分野の可能性の本質を理解し、そしてそのWaveを生み出す力は、誰もまだ気づかないところにある。

それは単に映像を出力する部類のものでもないし、またデジタルゴボというものでもない。映像を使ったセットデザインや、デジタルコンテンツで見せる建築物へのアート表現など、世界にある数多くの映像デザインが、本当に舞台演出やイベント産業に対し、コモディティー化する可能性があるとするなら、その鍵はCatalystにあると言ってもいい。
照明と映像のはざま Part1


"IconM" それは照明の未来にあるテクノロジーだった。
99年、当時のLightingSound &Design が発表したアイコンMが見せる照明効果は、現代のデジタルゴボそのものだった。

世紀末という言葉から連想する混乱や不安感が漂う1999年、私は会社の業務として派遣してもらった海外視察で、はじめてみる舞台照明機器の大規模な展示会に胸を躍らせていた。これがまさか自分のその後に大きなインパクトを与える経験になろうとは、当時はまったく予想すらしなかった。

先に立ち寄ったニューヨークの凍てつく空気とは対照的に、フロリダのオーランドの風は乾いた暖かい南風だった。アメリカで毎年行われるLDIという展示会は、舞台照明/コンサート照明のための機材の展示会である。今ではもうオーランドでの開催はないが、当時はオーランドとラスベガスの2箇所で交互に開催されていた。日本の照明機材輸入販売の業者に加え、舞台照明の各社からも数多くの日本人がやってくる大きなイベントである。

この頃、照明の世界ではムービングライトが毎年、大きな進化を遂げており、その果てしない進化に誰もが夢をはせていた時期だが、ムービングライトが今ほど一般的に使用される時代ではなく、やはりムービングライトというとバリライトとまた日本ではモルフェウスなど専門会社の操る装置だった。

ただ、それでもDMX制御のムービングライトにおける進化は驚異的で、独自のシステムで運用するムービングライト専門会社にも、すでに時代は酷な回答を出そうとする予感は、すでに多くの人の中にあっただろう。

そして、多くの人が、その驚異的な進化を遂げるムービングライトの機能に一喜一憂している時代にあって、アイコンMは、独創的なアイデアでムービングライトの未来をみせたのだった。

この圧倒的な表現力を目の当たりにした私は、映像と照明は必ずクロスオーバーするし、また新しい表現方法が誕生すると確信した。しかし、それがこのようなDLPを搭載したデジタルライトなのか、それともこのすぐ後に誕生するカタリストのような映像制御なのか、まったくのその実態は見えていなかった。

しかし間違いなく表現力を求めた照明のその先に新しいテクノロジーとともに、映像技術の世界があり、これは必ず映像と照明をクロスオーバーさせると確信した瞬間だった。

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